Column – 22
パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識
~パワハラ相談窓口「相談窓口担当者のNG発言」~
パワーハラスメント(パワハラ)、パワハラ加害者(行為者)という言葉を聞かない日はありません。パワーハラスメント(パワハラ)という言葉は2001年に日本で作られた造語ですが、「パワーハラスメント(パワハラ)とは何か」正しい理解をしている人は世の中にどれくらいいるのでしょうか。さて、前回は、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者の心構え」について理解を深めてきました。今回は、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者のNG発言」について見ていきましょう。
【目次】
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口とは
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談対応の大まかな流れ」とは
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者の心構え」とは
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者のNG発言」とは
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策1-中立的な立場」
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策2-自分の価値観や偏見はNG」
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策3-自分の意見はNG」
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策4-相談者の気持ちを配慮した言動」
- まとめ
1. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口とは
以前のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するために、厚生労働省のパワハラ防止指針に示している事業主が雇用管理上講ずべき措置として、「相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備」をするために、「相談への対応のための窓口(相談窓口)をあらかじめ定め、労働者に周知する」ことが義務付けられています。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口は、働く全ての人が相談しやすいような相談窓口を設置し、できるだけ初期の段階で気軽に相談できる仕組みを作ることが大切です。
では、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」について、厚生労働省の「パワーハラスメント 社内相談窓口の設置と運用のポイント」を参考にして学んでみましょう。
2. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談対応の大まかな流れ」とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談対応の大まかな流れ」とは
以前のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談対応の大まかな流れ」について復習してみましょう。
- 相談窓口(一次対応)
- 事実関係の確認
- 行為者・相談者への措置検討
- 行為者・相談者へのフォロー
- 再発防止策検討
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談対応の大まかな流れ」は、このように段階を追って進めていきますが、一次対応としての機能を果たす「相談窓口」の役割は非常に重要です。
今回のコラムでは、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」について詳しくみていきましょう。
3. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者の心構え」とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者の心構え」とは
以前のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者の心構え」について復習をしてみましょう。
職場においてパワーハラスメント(パワハラ)と思われる言動により被害を受けた人が相談する場所の1つが、組織内に設置されたパワーハラスメント(パワハラ)相談窓口です。ただし、相談窓口を設置しても、実際に組織で働く人からすぐに相談が寄せられない場合があります。
組織内で働く人にとっては、パワーハラスメント(パワハラ)について相談することは、ハードルが高いため、以前のコラムでもお伝えしたようにパワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に相談しやすくするための工夫が必要です。
被害を受けた人は、相談するまでに長い時間悩み、意を決してパワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に連絡することもあります。そのため、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に寄せられたパワハラに関する相談の一次対応が、今後の行方を左右するといっても過言ではありません。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に寄せられた相談の今後の行方を左右する要因の1つが、「相談窓口担当者」です。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の対応が相談窓口の重要な役割を果たしますので、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者の心構え」について改めて考えてみましょう。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者の心構え」とは以下の通りです。
- 相談者にとってパワーハラスメント(パワハラ)の問題を相談するのはハードルが高いことを理解する。
- 1回の相談は50分を限度にする(面談の初めに相談者に伝える)。50分を超える場合は、別の日に面談を設ける。
- 相談者のプライバシーを守ること、相談によって社内で不利益な取扱いを受けないことを面談前に説明する。
- 中立的な立場で相談を受けるようにして、相談者の心情に配慮しながら、相談しやすい対応を心がける。
- 自分の価値観や偏見を持つことは厳禁であることを理解する。
- 相談者が主張する事実を正確に把握することが目的であり、意見を言うことは控えること。
- 相談者の気持ちを考え、言葉や態度で傷つけないように配慮すること。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者の心構え」のポイントは、前述した通りですが、この心構えは一朝一夜にして理解し実践につなげることができるほど容易なことではありません。また、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者の心構え」を完璧に対応できたと思っていても、相談窓口担当者の何気ない一言により相談者が傷つくこともあります。
では、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」について詳しくみてまいりましょう。
4. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者のNG発言」とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者のNG発言」とは
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」とは、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者が相談を受ける時に発言してはいけない言葉です。
では、どのような言葉を発言してはいけないのでしょうか。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」とは以下の通りです。
- 「パワハラを受けるなんて、あなたの行動にも問題(落ち度)があったのではないか」と相談者を責める
- 「どうして、もっと早く相談しなかったか」と責める
- 「それは、パワハラですね/ それは、パワハラとは言えません」と断定する
- 「これくらいは当たり前、それはあなたの考え過ぎではないか 」と説得する
- 「そんなことはたいしたことではないから、我慢した方がよい」と説得する
- 「(行為者は)決して悪い人ではないから、問題にしない方がいい」と説得する
- 「そんなことでくよくよせずに、やられたらやり返せばいい」とアドバイスをする
- 「個人的な問題だから、相手と二人でじっくりと話し合えばいい」とアドバイスをする
- 「そんなことは無視すればいい」とアドバイスをする
- 「気にしても仕方がない。忘れて仕事に集中した方がよい」とアドバイスをする
コラムを読んでいるみなさんが、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に相談すると仮定してください。そして、前述したNGワードを言われたとしたら、どのような気持ちになると思いますか?
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者がどのようなことを目的に発言するかはケースバイケースですが、これらの発言は明らかにパワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の役割を超えていることが分かります。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者がNGワードを発言することがあれば、どのようなことが原因なのでしょうか。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者がNGワードを発言するに至る理由として考えられるのは以下の通りです。
- 中立的な立場で相談を受けていないため、相談者の心情に配慮しながら、相談しやすい対応ができない。
- 自分の価値観や偏見を持つことは厳禁であることを理解していない。
- 相談者が主張する事実を正確に把握することが目的であることを理解せず、自分の意見を言ってしまう。
- 相談者の気持ちを考えられず、言葉や態度で傷つけないように配慮できていない。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者がNGワードを発言することがあれば、相談者との信頼関係が築けず、またNG発言の前までは信頼関係が築けていたとしてもNG発言により信頼関係が崩壊してしまいます。では、どのような対策を講ずれば、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者がNGワードを発言することを防止できるか、次の章から詳しくみてまいりましょう。
5. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策1-中立的な立場」
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策1-中立的な立場」
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」を防止するための対策1は、「中立的な立場で相談を受けるようにして、相談者の心情に配慮しながら、相談しやすい対応を心がける。」です。では、「中立的な立場」とはいったいどのような立場なのでしょうか。
「中立的な立場」について、言葉の意味から考えてみましょう。※出典「広辞苑」
- 中立
- いずれにもかたよらずに中正の立場をとること。
- いずれにも味方せず、いずれにも敵対しないこと。
- 立場
- 立っているところ。
- その人が置かれている地位や状況。
- 見地。観点。考え方。
言葉の意味から「中立的な立場」を考えると、以下のように理解することができます。
「中立的な立場とは、いずれにもかたよらず、いずれにも味方しない状況」
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者が、このような「中立的な立場」から相談を受け、「相談者の心情に配慮しながら、相談しやすい対応を心がける。」ためのポイントは以下の通りです。
- 話を聴く前から結論づけない
相談者が相談をし始めた初期段階で、「おそらく、○○の相談だろう」、「よくある話だ」等、詳しく話を聴く前に安易に結論づけてはなりません。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口での相談窓口担当者としての経験が長かったり、相談を多く受けている相談者は特に意識してください。同じような案件であっても、相談者や状況により相談の性質は異なってきます。結論を急がず、最後まで丁寧に焦らずに話を聴くことが大切です。 - 相談者のペースで話を聴く
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者のペースではなく、あくまでも相談者のペースで話を聴いてください。限られた時間の中で相談を受ける場合、相談担当者が焦ってしまい、短い時間で多くのことを聞き出そうとすることもあります。そのような時、相談者の中には、「自分の話しを聴いてもらえていない」という思いになり、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者との信頼関係を築くことが難しくなる場合もあります。一度、失った信頼関係は、どんなに努力しても取り戻すことができないことも考えられますので、先を急がずに相談者のペースに合わせて話を聴いてください。 - 先入観や固定観念をもって話を聴かない
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の先入観や固定観念をもって相談者の話を聴かないようにしてください。相談窓口の担当者と相談者は全く違う個人であり、人それぞれの生き方や感じ方は異なります。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の経験からしたら相談者の相談内容は、「それくらい解決できるのではないか」と思うようなことであっても、相談者の立場では「辛い経験であり、自分だけの力では解決が難しい」、と感じていることもあります。相談者の話しを湾曲するような相談担当者の先入観や固定観点を持ち相談を聴かないようにしてください。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者が、「中立的な立場」から相談を受け、「相談者の心情に配慮しながら、相談しやすい対応を心がける。」ことは決して容易なことではありません。相談者の話をそのまま受け止めることができるような傾聴のスキルを身に着けられるようトレーニングをすることも必要になります。
では次に、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」を防止するための対策2「自分の価値観や偏見を持つことは厳禁であることを理解する。」についてみてまいりましょう。
6. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策2-自分の価値観や偏見はNG」
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策2-自分の価値観や偏見はNG」
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」を防止するための対策2は、「自分の価値観や偏見を持つことは厳禁であることを理解する。」です。では、「自分の価値観や偏見を持つ」ということはどのようなことなのでしょうか。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談窓口担当者だけに限らず、私たち人間は人の話を聴くときに、何かしらのバイアス(思考や判断に特定の偏りをもたらす思い込み要因)を通して相手の話を聴く傾向があります。そのため、相手が話したいことと、自分が理解したことに乖離があり、意思疎通が図れなくなることがあります。
このような聴き方のクセは人によりけりですが、普段の生活の中で意思疎通が思うようにできないと感じている人は特に注意が必要です。もし、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の中でも、日常業務の中で意思疎通をすることに難しさを感じる人がいた場合は、以下のトレーニングを試してみてください。
- ラジオやTVを聴き、聴いた言葉をそのまま書き留めてください。初めは、1分~2分、慣れてきたら5分~10分と徐々に時間を延ばしてみてください。
- 静かな場所でも街中のカフェでも椅子に座ってリラックスできる場所で目を閉じ、ゆっくりと呼吸をしながら、周囲の音や人の声に耳を傾けてください。そして、その音や声をただただ聴いてください。
前述したトレーニングを重ねることにより、「人の話をそのまま聴く」ことができるようになります。自分の価値観や偏見を持ち、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に寄せられた相談を聴くことは、相談者との信頼関係を壊すだけではなく、相談された問題が思わぬ方向に転がる恐れもあります。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者は他の業務と兼任している人も多く、精神的にも時間的にも余裕がないこともありますので、どのような時も相談者の話しを偏見なく聴くことができるように日々意識を高めておくことが大切です。
では次に、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」を防止するための対策3「相談者が主張する事実を正確に把握することが目的であり、意見を言うことは控えること。」についてみてまいりましょう。
7. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策3-自分の意見はNG」
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策3-自分の意見はNG」
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」を防止するための対策3は、「相談者が主張する事実を正確に把握することが目的であり、意見を言うことは控えること。」です。では、「相談者が主張する事実を正確に把握することが目的であり、意見を言うことは控えること。」ということはどのようなことなのでしょうか。
人は誰かの役に立ちたいと思う時があり、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に相談に来る悩みを抱えた人を前にすると、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の役割を忘れて、個人としての立場からの意見を言う人がいます。一人の人として困った人を助けたいという気持ちは理解できますが、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者としての役割を逸脱した言動は、物事を複雑にし解決を遅らせたり、新たな問題に発展させたりする可能性があります。
また、パワーハラスメント(パワハラ)行為(加害)をしている人の名前を相談者から聴き、たまたまパワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者がパワハラ行為者(加害者)のことを知っていた場合、「あの人はそんな人ではないです」、「相談者の人が考えすぎではないですか」などと、パワハラ行為者(加害者)側に立った発言をしてしまうケースもあります。
いずれにせよ、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の人の役割は、相談窓口担当者が意見を言うことではなく、あくまでも「相談者が主張する事実を正確に把握することが目的」であることを忘れずに相談対応をしてください。
では最後に、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」を防止するための対策4「相談者の気持ちを考え、言葉や態度で傷つけないように配慮すること。」についてみてまいりましょう。
8. パワハラ相談窓口「NG発言対策4-相談者の気持ちを配慮した言動」
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「NG発言対策4-相談者の気持ちを配慮した言動」
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口担当者のNG発言」を防止するための対策4は、「相談者の気持ちを考え、言葉や態度で傷つけないように配慮すること。」です。では、「相談者の気持ちを考え、言葉や態度で傷つけないように配慮すること。」ということはどのようなことなのでしょうか。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に相談に来る人は、パワーハラスメント(パワハラ)に該当する言動により心身にダメージを受けている人も多くいます。そのような人に対して配慮することなく相談を受けることで2次被害に発展させる恐れもあります。では、「相談者の気持ちを考え、言葉や態度で傷つけないように」するためには、どのようなことに配慮すればいいのかポイントをみてまいりましょう。
- 相槌を打つ
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者が相談者の話しをしっかりと受け止めていることを示すために、傾聴テクニックの1つでもある「相槌」を打ちます。相談者は、相談担当者が相槌を打つことで、「話を聴いてもらっているんだな」という実感を持ち、信頼関係を築くことにもつながります。ただ、あまり多く相槌を打つことで、相談者が「自分の主張が認められた」と思い込むことは望ましくないので、タイミングをとらえて、ほどよく相槌を打つことが大切です。 - 共感する
共感とは、相談者の立場に立って相談者の話を聴き、相談者の気持ちを想像することです。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者は、相談者が感じる「不安感」「恐怖感」などの気持ちが自分に伝わるようにしながら聴くことで、相談者が「自分の話が分かってもらえている」と感じられるようになり、安心して相談することができるようになります。ただし、「共感」と「同情」は違いますので、あくまでも「相談者がどう感じているかを理解する」という共感の姿勢で相談を受けるようにしてください。 - 声のトーンとスピードを共鳴する
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に相談にきた相談者の声のトーンやスピードに共鳴させると、相談者と相談窓口担当者の気持ちが共鳴しやすくなり、相談者が安心して相談できる環境を整えることができます。相談者が話しにくいことを話すときは、やや低めのトーンになったり、パワーハラスメント(パワハラ)を受けている時のことを思い出した時には、早口になったりと、相談者の心情が声やスピードに反映されます。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者は、ただ話を聴くだけではなく、相談者の様子を観察しながら、話を聴くように努めてください。
このようなポイントに注意しながら話を聴くことで、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に相談に来た人も安心して相談できるようになります。相談を受ける姿勢や態度だけではなく、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談担当者の発言も相談者に大きな影響を及ぼします。
9. まとめ
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口担当者のNG発言」について学んできました。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口を設置しただけでは、パワーハラスメント(パワハラ)の被害を受けている人が安心して相談できる相談窓口の運用はできません。パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口に寄せられた相談の行く末を決めるのは、第一次対応をする相談窓口担当者の初動対応次第とも言われています。
ただし、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談窓口担当者の力量に任せるのではなく、誰が対応しても安定して相談を受けられるような仕組みづくりが大切です。マニュアルの整備やパワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の相談窓口担当者専用の研修を受講させるなど、相談窓口の担当者も安心して相談を受けられるように取り組んでください。
最後に
パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワーハラスメント(パワハラ)加害者(行為者)更生支援研修、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をはじめ、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。
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