Column – 44
パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識
~パワハラ行為者(加害者)対応方法:パワハラ定義の解説~
パワハラ(パワーハラスメント)と思われる言動を受けた人が担当部署や相談窓口に通報した時に担当者が慌てないためにも、パワハラ(パワーハラスメント)に関する基礎知識を日々確認する習慣をつけることが大切です。パワハラ(パワーハラスメント)という言葉が日常業務の中で聞かれない日はないほどメジャーな言葉になってきました。私たちは状況や言葉に慣れてきた時に最も意識が低下し問題に直面することが多くなると言われています。そこで、「パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識ブログ」では今一度基礎に戻ってパワハラ(パワーハラスメント)について理解を深めていきたいと思います。
【目次】
- パワーハラスメント(パワハラ)の定義「職場とは」
- パワーハラスメント(パワハラ)の定義「労働者とは」
- パワーハラスメント(パワハラ)の定義➀「優越的な関係を背景とした言動」の「蓋然性」が高い関係とは
- パワーハラスメント(パワハラ)の定義➁「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」言動の具体例
- まとめ
1. パワーハラスメント(パワハラ)の定義「職場とは」
■ パワーハラスメント(パワハラ)の定義「職場とは」
- 事業主が雇用する労働者が業務を遂行する場所
- 労働者が通常就業している場所以外の場所であっても、労働者が業務を遂行する場所であれば「職場」に含まれる
- 労働時間外の「懇親の場」、職員寮や通勤中などであっても、実質上職務の延長と考えられるものは「職場」に該当する
2. パワーハラスメント(パワハラ)の定義「労働者」とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)の定義「労働者」とは
- 正規雇用労働者のみならず、パートタイム労働者、契約社員などいわゆる非正規雇用労働者を含む、事業主が雇用する全ての労働者
- 派遣労働者は、派遣元事業主のみならず、派遣先事業主も措置を講ずる必要がある
■ パワーハラスメント(パワハラ)の定義「労働者」に含まれない者とは
取引先の従業員、顧客、フリーランスの個人事業主、インターンシップの学生、就職活動中の学生等の求職者
※自組織の労働者に対するのと同様に、ハラスメント行為を厳に慎む必要があります
3. パワーハラスメント(パワハラ)の定義➀
「優越的な関係を背景とした言動」の「蓋然性」が高い関係とは
■ 「優越的な関係を背景とした言動」の「蓋然性」が高い関係とは
- 上司と部下、先輩と後輩、など職制上の関係
- 同僚、又は部下による言動で、当該言動を行う者が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており、当該者の協力を得なければ業務の円滑な遂行を行えない業務上の優位性の関係
- 同僚または部下からの集団による行為で、これに抵抗、または拒絶することが困難である集団と個人の関係
4. パワーハラスメント(パワハラ)の定義➁
「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」言動の具体例
■ 「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」言動の具体例
- 業務上明らかに正当な目的とは言えない必要性のない行為
- 業務を遂行するための目的は正当であっても、手段として不適当な行為
- 当該行為の回数、頻度、行為者の数等その態様や手段が社会通念上許容される範囲を超える行為
- 人権を侵害する、または人格を否定するような暴言
5. まとめ
パワーハラスメント(パワハラ)とは、上司から部下に対する行為かと思われる方も多いと思いますが、必ずしも上位者からだけではなく、知識や経験の豊富さ、集団による行為、等さまざまな関係性の中で行われていることが分かりましたね。
また、指導の目的は正しくても、そのやり方が適切でない場合や人権を否定するような言葉が含まれていた場合は、パワーハラスメント(パワハラ)になることも理解できたと思います。次回は、パワーハラスメント(パワハラ)の判断基準について見てまいりましょう。
最後に
パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワーハラスメント(パワハラ)加害者(行為者)更生支援研修、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をはじめ、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。
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