Column – 50
パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識
~パワハラ行為者(加害者)対応方法:パワハラ相談窓口の種類~
パワハラ(パワーハラスメント)と思われる言動を受けた人が担当部署や相談窓口に通報した時に担当者が慌てないためにも、パワハラ(パワーハラスメント)に関する基礎知識を日々確認する習慣をつけることが大切です。パワハラ(パワーハラスメント)という言葉が日常業務の中で聞かれない日はないほどメジャーな言葉になってきました。私たちは状況や言葉に慣れてきた時に最も意識が低下し問題に直面することが多くなると言われています。そこで、「パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識ブログ」では今一度基礎に戻ってパワハラ(パワーハラスメント)について理解を深めていきたいと思います。
【目次】
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口とは
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口の種類」
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」とは
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」の留意点
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」とは
- パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」の留意点
- まとめ
1. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口とは
前回のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するために、厚生労働省のパワハラ防止指針に示している事業主が雇用管理上講ずべき措置として、「相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備」をするために、「相談への対応のための窓口(相談窓口)をあらかじめ定め、労働者に周知する」ことが義務付けられています。
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口は、働く全ての人が相談しやすいような相談窓口を設置し、できるだけ初期の段階で気軽に相談できる仕組みを作ることが大切です。
では、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の「相談窓口の種類」について、厚生労働省の「パワーハラスメント 社内相談窓口の設置と運用のポイント」を参考にして学んでみましょう。
2. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口の種類」
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「相談窓口の種類」
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口の種類は以下の通りです。
- 内部相談窓口
- 外部相談窓口
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口には、「内部相談窓口」と「外部相談窓口」がありますが、それぞれの窓口がパワーハラスメント(パワハラ)だけではなく、他のハラスメントを含めた相談に対応できることが望ましくなります。
事業主が、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口をどのような制度にすべきかについては、パワハラ防止指針等で明確に定められていないので、各組織で内部体制やパラーハラスメント(パワハラ)の頻度などを考慮して、制度設計をしてください。
3. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」とは
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」の設置例は以下の通りです。
- セクシュアルハラスメントやコンプライアンスの相談窓口と一本化
- 管理職や従業員をパワーハラスメント(パワハラ)相談員として選任して相談対応
- 人事労務担当部門
- コンプライアンス担当部門/監査部門/人権(啓発)部門/法務部門
- 社内の診察機関、産業医、カウンセラー
- 労働組合
4. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」の留意点
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」の留意点
事業主は、パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「内部相談窓口」を設置する際は、以下の点に留意してください。
- 相談窓口の担当者が安心して対応できるように留意点などを記載したマニュアルをあらかじめ作成すること。
- 相談窓口の担当者が相談を受ける際には、マニュアルに沿って対応すること。
- 相談窓口の担当者は、相談内容や状況に応じて適切に対応できるようにすること。
- 相談窓口の担当者は、定期的に相談窓口の担当者専門の研修を受け、レベルの向上に努めること。
5. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」とは
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」は、以下のような企業が代行を受け付けています。
- 弁護士や社会保険労務士の事務所
- ハラスメント対策のコンサルティング会社
- メンタルヘルス、健康相談、ハラスメントなど相談窓口の代行を専門的に行っている企業
6. パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」の留意点
■ パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」の留意点
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口「外部相談窓口」を設置する際の留意点は以下の通りです。
- 外部相談窓口の設置により、経営幹部からの独立性を確保し、相談者が安心して相談できる体制にすること。
- 個別の相談事例を組織に知らせる場合には、情報開示の内容、開示する相手を相談者本人との間で合意すること。
- 外部相談窓口の利用状況として、件数、性別、年代、などの基本情報を組織に報告する際には、個人が特定できないように匿名性を確保すること。
- 相談者の生命、身体、財産などを脅かすような可能性のある危機的状況に関しては、必要最低限の部署などに情報を開示すること。
- 外部に相談窓口業務を委託する際には、プライバシー保護に関する規定を契約に盛り込み、その内容についての開示は、利用者に周知し、理解を求めておくこと。
7. まとめ
パワーハラスメント(パワハラ)相談窓口には、「内部相談窓口」と「外部相談窓口」があることが分かりましたが、相談窓口には、パワーハラスメント(パワハラ)とは直接関係のない事案、本人の不満ともいえる苦情相談もあります。
パワーハラスメント(パワハラ)の相談ではないからといって適当に扱うのではなく、相談窓口に寄せられる全ての相談に真摯に対応し、話を聴くことで、相談者が自ら考え方を整理し解決へ導くことも可能となることを念頭に置いて相談対応するよう心掛けてください。
最後に
パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワーハラスメント(パワハラ)加害者(行為者)更生支援研修、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をはじめ、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。
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