Column – 51
パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識
~パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切な対応が起こる背景~
パワハラ問題はある日突然、人事労務管理担当者の身に降りかかる最重要案件です。最重要案件であるパワハラ問題であっても、「パワハラ問題対応のプロ」ではない人事労務管理担当者にとって、パワハラ問題への最適な対応方法を迅速に実施することは非常に難しくなります。また、パワハラ問題の中でも最も対応が難しいと言われているのが、「パワハラ加害者/パワハラ行為者への対応」です。今回のコラムでは、「パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切な対応が起こる背景」についてお伝えします。
【目次】
1. パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応が起こる背景①
■ パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応が起こる背景①
パワハラ問題を取り扱うプロではない人事労務管理担当者が、パワハラ加害者/パワハラ行為者への対応を誤るケースが多くあります。まずは、人事労務管理担当者側に問題がある場合、以下の理由が考えられます。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者に対応するための専門家ではない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者への適切な対応方法が分からない。
- 他の業務で忙しく、パワハラ加害者/パワハラ行為者への対応に十分な時間が割けない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者が怖い、または苦手。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者に対し臨戦態勢で挑む。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者が理解できるような説明ができない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者に対し気遣いをし過ぎる。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者に対し毅然とした態度で対応できない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者に全ての非があるように対応する。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者の話を聞かない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者に弁明の機会を与えない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者に対応するだけのコミュニケーション力がない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者との相性が悪い。
パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応が起こる背景は、ケースバイケースで異なりますが、人事労務管理担当者側に問題があり、パワハラ問題とはまた別の問題へと発展することがあります。
では、次に、パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応が起こる背景で、パワハラ加害者/パワハラ行為者に問題がある場合について考えてみましょう。
2. パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応が起こる背景②
■ パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応が起こる背景②
先述したように、パワハラ問題を取扱う人事労務管理担当者側に問題があり、パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応が起こる場合がありますが、パワハラ加害者/パワハラ行為者側に問題がある場合も多々あります。理由は以下の通りです。
- 突然、パワハラ加害者/パワハラ行為者になりパニックになっている。
- 自分の身に起きたことが理解できていない。
- 自分を守るために怒りの感情が生まれ攻撃的になっている。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者になったことに納得していない。
- 人事労務管理担当者の対応に不満を抱いている。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者の意見を聞いてもらえない。
- パワハラ加害者/パワハラ行為者へ弁明の機会が与えられていない。
- 突然、出勤停止命令が出て気持ちの整理がついていない。
- 社内の人との接触が制限されてしまった。
- 納得のいかない人事異動があった。
- 納得のいかない懲戒処分があった。
- 誰にも相談することができない孤独な立場。
- メンタル不調に陥っている。
以上のような理由から、人事労務管理担当者との間で人間関係性に問題が生じ、結果としてパワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応に発展することがあります。パワハラ加害者/パワハラ行為者としてパワハラ問題の主人公となることを誰もが想像できるものではなく、予期せぬ出来事に怒りや不安、恐怖といったネガティブな感情に翻弄される人は少なくありません。
3. まとめ
パワハラ問題は、パワハラに該当する言動を受けた人が、何かしらの手段を使い被害を訴えた時に表面化します。ただし、表面化するまでに被害を受けた人は苦しみ続けている場合が多く、誰が悪い誰が悪くないという観点からではなく、問題を解決するための迅速な対応を行わなくてはなりません。
パワハラ問題の解決は一筋縄ではいかぬことがありますが、パワハラ加害者/パワハラ行為者への不適切対応は如何なる理由があっても回避しなくてはなりません。問題の本質に焦点を当て、安心して働ける環境作りのために協力しながら解決することを忘れないでください。
最後に
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