Column – 56
パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識
~パワハラ加害者とカスハラ加害者の違いは何か?~

パワハラ防止法が施行された今も日本社会ではパワハラ加害者・パワハラ行為者が至る所でパワハラ行為をしています。パワハラ防止法のパワハラを防止するための抑止力に懐疑的になっている人も多い中、今度はカスタマーハラスメント(カスハラ)の法整備が進められています。カスタマーハラスメント(カスハラ)対策を企業に義務付ける法案の整備です。2024年12月26日に厚生労働省が労働政策審議会の雇用環境・均等分科会で案を示し、了承されました。多くの人たちが、パワハラとカスハラ、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の違いがよく分からない、という声を聞きますので、今日は、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の違いについて考えていきたいと思います。
【目次】
1. パワハラの定義とカスハラの定義
■ パワハラの定義とカスハラの定義
パワハラの定義とカスハラの定義を理解することが、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の違いを知る上では大切なことになります。まず、パワハラの定義から復習をしてみましょう。
パワハラ(パワーハラスメント)とは、職場において、職務上の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える行為です。パワハラの定義は、労働施策総合推進法、所謂パワハラ防止法の第30条の1第1項で定められています。パワハラの定義とは、「職場において行われる
優越的な関係を背景とした言動であって、
業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
労働者の就業環境が害されるものであり、
(1)から(3)までの要素を全て満たすもの、と定められています。
パワハラに該当する言動の例としては、次のようなものがあります。
身体的な攻撃(暴行や傷害)
精神的な攻撃(脅迫や名誉毀損、侮辱、暴言など)
人間関係からの切り離し(本人の意に沿わない形で、同僚や上司との接点を意図的に切り離す行為
過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害など)
過小な要求(業務上の合理性なく、当人が持つ能力や経験に見合わないような程度の低い仕事を命じること
個の侵害(プライベートな内容に対して過度に立ち入ること)
では、カスタマーハラスメント(カスハラ)の定義について確認していきたいと思います。厚生労働省の諮問機関である労働政策審議会で、パワハラ防止法(労働施策推進法)の改正に向けた方針案を示し、了承されました。その中で、カスハラを以下の要素を満たすものと定義しています。
- 顧客や取引先、施設利用者、そのほかの利害関係者が行うこと
- 社会通念上相当な範囲を超えた言動であること
- 労働者の就業環境が害されること
では、定義の内容をさらに詳しくみていきましょう。
- 顧客や取引先、施設利用者、そのほかの利害関係者が行うこと
- 社会通念上相当な範囲を超えた言動であること
- 顧客などの言動の内容が契約の内容からみて相当性を欠くものや、手段や態様が相当でないものが考えられるとしています。
- 労働者の就業環境が害されること
2. パワハラ加害者/パワハラ行為とは
■ パワハラ加害者/パワハラ行為者とは
パワハラ加害者/パワハラ行為者とは、職場で地位や権威を利用して部下に行ういじめや嫌がらせを行う人を指します。また、パワハラ加害者/パワハラ行為者になる人の特徴は以下の通りです。
- 個人としての仕事に対する評価が高い人
- 他責傾向な人
- 相手の立場になって物事が考えられない人
- 自分の欲求を満たせていない人
- 時代の変化についていけない人
- 怒りの感情を言語化できない人
- 怒りの感情をコントロールできない人
パワハラ行為をする人は、「相手に非があるので自分がこのような行為をした」と自分のパワハラ行為を正当化することが非常に多いです。しかし、同じような部下を持っていても冷静に対応できている人がいることも事実です。つまり、相手は誰であれ、自分の言動を決めるのは自分自身であるということに気が付くことが、パワハラ加害者/パワハラ行為者にならないためにも大切です。
3. カスハラ加害者とは
■ カスハラ加害者とは
カスハラ加害者の特徴は以下の通りです。
- 高齢者
- 男性
- 初対面の客
- 常連客
カスハラの特徴としては、次の通りです。
- 義務のないことを要求する
- 要求の対応が理不尽
- 暴言、暴力、セクハラ等を伴う行為
カスハラをした顧客は、精神的ダメージを受けた社員に対して、不法行為に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。
4. パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の違い
今まで、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の特徴などについて学んできましたが、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の違いは何なのか?
それは、職場の人間関係で行われている行為と自分が働く場所以外の主にサービス業で行われていることです。また、パワハラの場合は、パワハラ被害を受ける人が、同じ勤務場所であり、元々認識がある人間関係の中で行われているのに対し、カスハラは、面識のある人もいれば、面識のない人、もいます。
このように、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の違いはありますが、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者で共通している本質としては、パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の行為が共に「迷惑な行為」であるということです。
3. まとめ
パワハラ加害者/パワハラ行為者とカスハラ加害者の違いは先述した通りですが、本質的には変わりがないということがわかりました。
パワハラ加害者/パワハラ行為者もカスハラ加害者も、行為に対する各々の言い分はあると思います。ただし、その言い分が一方通行だったり、執拗に繰り返すことがあれば、言い分は言い訳になり、行為がパワハラ、カスハラになるのです。
最後に
パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワハラ加害者/パワハラ行為者更生カウンセリング研修、パワハラ防止研修をはじめ、パワハラを防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。

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