20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?

Column – 66
パワハラ加害者(行為者)対応の豆知識
~20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?~

Column – 66

パワーハラスメント(以下、パワハラ)のパワハラ加害者・パワハラ行為者になりやすい年齢層については、前回のコラムでも書きましたが、特定の年齢層がパワハラ加害者・パワハラ行為者になりやすいわけではありません。日本社会で働く誰もがパワハラ加害者・パワハラ行為者になる可能性があります。とはいえ、本当に20代の人たちもパワハラ加害者・パワハラ行為者になるのか懐疑的になっている人も多いです。したがって、今回は、「20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?」について考えていきたいと思います。



【目次】


  1. 20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?
  2.       
  3. パワハラ加害者・パワハラ行為者になった20代とは
  4.  
  5. 20代のトップ営業職がパワハラ加害者・パワハラ行為者になった経緯とは

  6. まとめ


 1. 20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?


■ 20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?

このコラムを読んでいただいている方は、さまざまな年齢層や立場の人たちがいますが、「20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?」という問いに対しては、さまざまな意見があると思います。それは、それぞれの人が働く業界や環境、立場やタイミングなどの違いがあることから、一概に「いいえ」「はい」という簡単に2者択一で回答できるほど単純な課題ではないからです。


一方、「20代がパワハラ加害者・パワハラ行為者になるえるのか?」についての可能性という観点から考えたときには、「なる可能性はある」が適切な回答になるのではないでしょうか。理由としては、以前からもコラムで紹介している通り、パワハラ防止法では、パワハラについての法律上の定義が定められ、以下の3つの要素を全て満たすものがパワハラと定義されているからです。


  1. 優越的な関係を背景とした言動であって  


  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより  


  3. 労働者の就業環境が害されるもの  



パワハラ加害者・パワハラ行為者になるには、この3つの要素を全て満たすことが条件になります。この3つの要素のうち、「① 優越的な関係を背景とした言動」に書かれている「優越的な関係」とは以下のような関係を意味します。   


  • 上司と部下、先輩と後輩、など職制上の関係 


  • 同僚、又は部下による言動で、当該言動を行う者が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており、当該者の協力を得なければ業務の円滑な遂行を行えない  


  • 同僚または部下からの集団による行為で、これに抵抗、または拒絶することが困難である集団と個人の関係 



以上が、「優越的な関係」になりますが、最近では、上司が年下、部下が年上という職制上の関係も増えてきましたので、当然のことながら「優越的な関係」とは年齢に関係なく、日本で働く全ての人たちが該当する可能性が高くなります。


従って、「20代がパワハラ加害者・パワハラ行為者になるえるのか?」に対する回答は、「はい、なり得ます」というのが適切になると思います。


では、次に、「パワハラ加害者・パワハラ行為者になった20代とは」についてリアルレポートをしていきたいと思います。



 2. パワハラ加害者・パワハラ行為者になった20代とは


■ パワハラ加害者・パワハラ行為者になった20代とは

パワハラ加害者・パワハラ行為者になるのは、日本で働く全ての人が該当するとお伝えしてきましたが、パワハラ加害者・パワハラ行為者になった20代のリアルな姿をお伝えしていきたいと思います。パワハラ加害者・パワハラ行為者になった20代は以下のようなキャリアです。


  • 新卒で某企業に入社。営業職として全国を飛び回る。1年目にして営業職のMVPを獲得。  


  • 入社2年目に主任へ昇進。入社3年目から海外営業へ異動。アジアを中心に活動拠点を移す。海外でも軒並み契約を獲得する。2年間の海外勤務を経て帰国。


  • 帰国後は、異例の抜擢で、部下10人を抱えるチームの責任者に就任。



以上が、パワハラ加害者・パワハラ行為者になった20代のキャリアです。見るからに順調にキャリアを積み、誰もがうらやむような実績を残していることが分かります。では、この華麗なキャリアを持つ人が、いつパワハラ加害者・パワハラ行為者になったのでしょうか。


次に、「20代のトップ営業職がパワハラ加害者・パワハラ行為者になった経緯」について考えていきたいと思います。  



 3. 20代のトップ営業職がパワハラ加害者・パワハラ行為者になった経緯とは


■ 20代のトップ営業職がパワハラ加害者・パワハラ行為者になった経緯とは

華々しいキャリアを順調に積んできた20代のトップ営業職はどのような経緯でパワハラ加害者・パワハラ行為者になったのでしょうか?それは、2年間の海外勤務を経て異例の抜擢で、部下10人を抱えるチームの責任者に就任してから半年経ったころです。  


きっかけは、とある大型プロジェクトのメンバーの一人だった年上の部下が納期を間違えてクライアントに伝えてしまったことです。納期を間違えて伝えたことで、商品がクライアントの希望するタイミングで納入することができず、大きな損害を被ることになってしまいました。  


当然のことながら、これは人的ミスであり、ミスをした部下に責任がありますが、管理監督者として、この一大事の発生に気が付かなかった責任は重大だとクライアントから担当役員へ連絡が入りました。事実確認をするために担当役員が20代のチーム責任者を呼び事情を確認したところ、担当役員の前では冷静にミスが起きた経緯を説明し謝罪をしました。  


しかし、20代のチーム責任者がデスクに戻るやいなや、フロア中に聞こえるような大きな声で、ミスをした年上の部下に対して罵声を浴びせました。「おまえのせいで、おれがどんなめにあったかわかってんのか?え?なんかいえよ!今すぐ、この場から荷物をまとめてでてってくれ!」と怒鳴りながら部下を追い詰めていきました。  


怒鳴られた部下は何も言えず、そのまま何も持たずにオフィスから出ていき、それを見ていた同僚たちもあわてて後を追っていきました。そして、翌日、20代のチーム責任者は人事部から呼ばれ、事の経緯を説明するように求められました。  


その後、事の成り行きを見ていた第三者や被害者を含め、人事部がヒアリングをして検討した結果、20代のチーム責任者を1週間の出勤停止にした上で、就業規則に従い、降格の処分をくだし、別の部署に異動させました。また、20代のチーム責任者の行為はパワハラとして認定されました  


このようにして、華々しいキャリアを積んできた20代のチーム責任者は一瞬にして今まで積み上げてきた実績を手放すことになったのです。



 4. まとめ


■ まとめ

今回は、「20代はパワハラ加害者・パワハラ行為者になりえるのか?」について学んできました。誰もがうらやむようなキャリアを国内・国外で積んできた人が、自らの手で今まで積み上げてきたものをパワハラにより崩壊させてしまいました。


このケースからも分かるように、年齢に関係なく20代でもパワハラ加害者・パワハラ行為者になります。もし、コラムを読んでいる人の中に「自分は大丈夫」と思っている人がいるならば、その人は要注意です。「自分は大丈夫」と思っていても、「相手が大丈夫ではない」と思った瞬間に、パワハラの芽が顔を出し、自分が積み上げてきた大切なものを飲み込んでいくことを忘れないでください。



 最後に

パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワハラ加害者/パワハラ行為者更生カウンセリング研修、パワハラ防止研修をはじめ、パワハラを防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。


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