Column – 9
パワハラ防止研修お役立ちマニュアル
~パワハラ防止研修の対象階層を決定するとは~
パワーハラスメント(パワハラ)、パワハラ加害者(行為者)という言葉を聞かない日はありません。パワーハラスメント(パワハラ)という言葉は2001年に日本で作られた造語ですが、「パワーハラスメント(パワハラ)とは何か」正しい理解をしている人は世の中にどれくらいいるのでしょうか。前回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」の中の「担当者の選定」について一緒に学びました。今回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」の中の「研修対象階層の決定」について見ていきましょう。
【目次】
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の研修対象階層とは
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するメリット
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するデメリット
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するメリット
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するデメリット
- まとめ
1. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」
以前のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」をおさらいしてみましょう。
◆パワーハラスメント(パワハラ)防止研修実施「やることリスト」
- 担当者の選定
- 研修対象階層の決定
- 研修の内容決定
- 研修の実施方法の決定
- 実施時期の決定
- 会場の選定と予約(対面式の場合)
- 受講者選定
- 受講者への通知
- 講師派遣型か社内講師か決定
- 講師派遣元業者を選定(社内講師の場合は講師を選定)
- 外部委託先と契約
- 外部委託先と研修内容の打ち合わせ
- 研修資料の受け渡し
- 受講者へのリマインド
- 当日の準備
2. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の研修対象階層とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の研修対象階層とは
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の担当者が決まったら、次はパワーハラスメント(パワハラ)防止研修の対象階層を決めます。パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の対象となる階層は以下の通りです。
- 役員
- 管理職
- 一般職
- 新入社員
ただし、階層は、各組織により異なるため、所属する組織の階層をイメージしてください。
3. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するメリット
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するメリット
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するメリットは以下の通りです。
- 階層毎に研修内容をカスタマイズできる
- 階層特有の課題を解決することができる
- 話し合いがしやすい
- 自分では思いつかないアイディアを共有できる
- 本音で話ができる
- 横のつながりを強化できる
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層毎に実施した時は、働く現場は違えども、同じ部下を持つ身として切磋琢磨しているため、自然と話も盛り上がっているのが印象的です。
普段、会うことができない同じ階層の人たちとの交流の場となり、パワーハラスメント(パワハラ)に関する情報交換も盛んに行われています。
4. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するデメリット
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するデメリット
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するデメリットは以下の通りです。
- 各階層に応じた研修内容を構築しなければならない
- 仲間意識が強すぎて真剣味が薄れる可能性がある
- コスト増になる可能性がある
- 日程や会場の調整が多くなる
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施すると、楽しそうに研修を受けている人が多いのは良いことですが、緊張感が足りないと思われることもあります。また、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の担当者の仕事量が多くなることも懸念材料となります。
5. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するメリット
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するメリット
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するメリットは以下の通りです。
- 色々な立場の人と話すことができる
- 普段話すことがない人と意見交換ができる
- 全社員が統一した知識や情報を得ることができる
- 実施回数が少ない
- コストの抑制
- 担当者の負担も限定される
- 研修内容も1種類でよい
- 会場の予約や準備等の手間も省ける
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するメリットは、受講者側のメリットだけではなく、組織や担当者側への負担が減らせるということがポイントとなります。
特に受講者にとっては、普段話すことができはい人たちとの交流の場にもなり、新たな人脈を形成するのにも役立つことは大きなメリットです。
6. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するデメリット
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施するデメリット
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するデメリットは以下の通りです。
- 立場が違う人たちとの意見交換が難しい
- 階層が高い人ばかり話してしまう
- 各階層の状況に研修内容が合っていない
- なんとなく“研修をやった感”だけが残り学びが少ない
- どこか他人ごとになりやすい
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を全階層一緒に実施すると、受講者側へのデメリットが増えてしまう可能性があります。つまり、組織側にとっても効果という観点からは望ましくない結果になることを認識する必要があります。
7. まとめ
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層別に実施するか、全階層一緒に実施するかは、組織の状況により異なります。したがって、どちらがベストかについては、「何を重視するか」を組織内で議論し、目的を定め計画していくことが大切です。
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修で一番大切なことは、継続することです。「継続は力なり」という観点から、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を実施することをおすすめします。
最後に
パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワーハラスメント(パワハラ)加害者(行為者)更生支援研修、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をはじめ、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。
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