パワハラ防止研修の研修実施方法の決定➁

Column – 12
パワハラ防止研修お役立ちマニュアル
~パワハラ防止研修の研修実施方法の決定➁~

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パワーハラスメント(パワハラ)、パワハラ加害者(行為者)という言葉を聞かない日はありません。パワーハラスメント(パワハラ)という言葉は2001年に日本で作られた造語ですが、「パワーハラスメント(パワハラ)とは何か」正しい理解をしている人は世の中にどれくらいいるのでしょうか。さて、前回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」-「研修の実施方法の決定」の中で「対面、オンライン、ハイブリット」について一緒に学びました。今回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」-「研修の実施方法の決定」の中で「グループワーク形式、講義形式、ワークショップ形式」について見ていきましょう。

【目次】

  1. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい
  2. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「研修の実施方法の決定」のおさらい
  3. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「グループワーク形式、講義形式、ワークショップ形式」
  4. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「グループワーク形式」のメリット・デメリット
  5. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「講義形式」のメリット・デメリット
  6. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「ワークショップ形式」のメリット・デメリット
  7. まとめ

 1. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」

以前のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」をおさらいしてみましょう。


◆パワーハラスメント(パワハラ)防止研修実施「やることリスト」


  1. 担当者の選定
  2. 研修対象階層の決定
  3. 研修の内容決定
  4. 研修の実施方法の決定
  5. 実施時期の決定
  6. 会場の選定と予約(対面式の場合)
  7. 受講者選定
  8. 受講者への通知
  9. 講師派遣型か社内講師か決定
  10. 講師派遣元業者を選定(社内講師の場合は講師を選定)
  11. 外部委託先と契約
  12. 外部委託先と研修内容の打ち合わせ
  13. 研修資料の受け渡し
  14. 受講者へのリマインド
  15. 当日の準備

 2. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「研修の実施方法の決定」のおさらい


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「研修の実施方法の決定」とは

以前のコラムでも書きましたが、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施方法は大きく2種類に分けて考えていきます。


  1. 対面、オンライン、ハイブリット
  2. グループワーク形式、講義形式、ワークショップ形式

今回のコラムでは、「グループワーク形式、講義形式、ワークショップ形式」については書いてまいります。


   

 3. パワハラ防止研修「グループワーク形式、講義形式、ワークショップ形式」


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「グループワーク形式、講義形式、ワークショップ形式」

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を実施する方法は、「グループワーク形式」、「講義形式」、「ワークショップ形式」のいずれかを選択します。「グループワーク形式」、「講義形式」、「ワークショップ形式」で実施するパワーハラスメント(パワハラ)防止研修とは以下の通りです。


  • 「グループワーク形式」(対面式)

  • 会場に講師や受講者が集まり、研修を実施します。受講者は、4人~5人くらいのグループに分かれてアイランド(島)形式で着席します。研修は、講義とグループディスカッションが交互に行われます。グループディスカッションでは、ファシリテーターを決め、グループ内での議論や検討、意思決定、発表等を行います。


  • 「グループワーク形式」(オンライン)

  • 会場に講師や受講者が集まることなくWEB会議ツールを使いオンラインで実施します。講義とグループディスカッションが交互に行われます。使用するオンラインシステムにもよりますが、Zoomの場合は「ブレイクアウトルーム」という機能を使い4人~5人を各グループに割り当てます。グループディスカッションでは、ファシリテーターを決め、グループ内での議論や検討、意思決定、発表等を行います。


  • 「講義形式」

  • 講師により講義のみで進行します。


  • 「ワークショップ形式」

  • 受講者自らが積極的な意見交換や協働体験を通じて、実践的な知識を学びます。講師はファシリテーターの役割を主に担います。
    ※オンラインの場合は「グループワーク形式」と同じ環境になります。



パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施方法である「グループワーク形式」、「講義形式」、「ワークショップ形式」について理解できたと思います。次に各方法のメリット・デメリットを見ていきましょう。



 4. パワハラ防止研修「グループワーク形式」のメリット・デメリット


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「グループワーク形式」のメリット・デメリット

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「グループワーク形式」のメリットは以下の通りです。


  • チームワーク力が醸成される
  • 積極的な意見交換ができる
  • 飽きずに受講できる
  • 他者の意見を聴くことで見識が広がる
  • 自分事として認識できるようになる

特にパワーハラスメント(パワハラ)防止研修を対面式の「グループワーク形式」で実施した場合、人と人との触れ合いにより起こる精神的な安心感ややすらぎ、また想像力への刺激など、研修で学ぶこと以外の相乗効果も期待できます。


パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「グループワーク形式」のデメリットは以下の通りです。


  • グループに分ける作業が必要
  • 会場設営の準備が必要
  • 講師の力量により結果が異なる
  • 話すのが苦手な人は辛い
  • 1回に参加できる人数に限度がある
  • オンラインの場合は話し合いが難しい

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「グループワーク形式」で実施した場合、主催者側のデメリットの方が多くなり、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を受講する受講者の方へのデメリットはほぼありません。しかし、オンラインでの実施となると、話し合いが難しくなることを認識する必要があります。



 5. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「講義形式」のメリット・デメリット


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「講義形式」のメリット・デメリット

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「講義形式」のメリットは以下の通りです。


  • 準備することが比較的少ない
  • 会場の設営もシンプルになる
  • 話すのが苦手な人は安心して受講できる
  • 短時間で研修を実施することができる
  • 多くの人が一堂に会することが可能

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「講義形式」でする場合は、主催者側のメリットが多くなりますが、受講者側のメリットは多くはありません。


パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「講義形式」のデメリットは以下の通りです。



  • 集中力が続きにくい
  • 居眠りをする人がいる
  • 講義が右から左に流れてしまう
  • 自分事として理解しにくい
  • 受講者の反応が分かりずらい

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「講義形式」で実施した場合は、受講者にとってのデメリットが多くなります。研修の本来の目的を果たす観点からは、多くを望むことが難しいことを主催者が認識する必要があります。



 6. パワハラ防止研修の「ワークショップ形式」のメリット・デメリット


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「ワークショップ形式」のメリット・デメリット

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「ワークショップ形式」のメリットは以下の通りです。


  • 積極的に研修に参加することができる
  • 自ら課題を解決する力がつく
  • チームワーク力が醸成される
  • 異なる意見を聴き話をまとめる力がつく
  • 限られた時間内で課題に取り組む力がつく
  • 自分事として理解することができる

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「ワークショップ形式」で実施した場合、受講者側のメリットが非常に多くなります。受講者が主体となりますので、講師はファシリテーターとしての力量が試されます。


パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「ワークショップ形式」のデメリットは以下の通りです。


  • 準備することが多い
  • 話が苦手な人は辛い
  • 講師のファシリテーター力に左右される
  • オンラインの場合は話し合いが難しい
  • 1回に参加できる人数に限度がある

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「ワークショップ形式」で実施する時に最も留意することは、講師のファシリテーター力です。講師がファシリテーターとしての十分な経験がないと、ワークショップとして上手く機能しなくなることを十分に理解することが必要です。


 7. まとめ

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施について「グループワーク形式、講義形式、ワークショップ形式」のどちらを選択するかは、「受講生の学びの度合い」を目的とした場合に大きく影響してきます。


「講義形式」の場合は、多くの受講者が一堂に会することができる利点がある一方、学びの面では「グループワーク形式」や「ワークショップ形式」に比べ効果が低くなります。パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の学びを深める研修の実施を希望される場合は、「グループワーク形式」や「ワークショップ形式」を対面で実施することをおすすめいたします。



 最後に

パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワーハラスメント(パワハラ)加害者(行為者)更生支援研修、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をはじめ、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。


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