Column – 15
パワハラ防止研修お役立ちマニュアル
~パワハラ防止研修「受講者の選定」~
パワーハラスメント(パワハラ)、パワハラ加害者(行為者)という言葉を聞かない日はありません。パワーハラスメント(パワハラ)という言葉は2001年に日本で作られた造語ですが、「パワーハラスメント(パワハラ)とは何か」正しい理解をしている人は世の中にどれくらいいるのでしょうか。さて、前回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」-「会場の選定と予約」について一緒に学びました。今回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」-「受講者の選定」について見ていきましょう。
【目次】
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「受講者の選定」とは
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「労働者全員で受講するメリット・デメリット」
- パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「各階層で受講するメリット・デメリット」
- まとめ
1. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」
以前のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」をおさらいしてみましょう。
◆パワーハラスメント(パワハラ)防止研修実施「やることリスト」
- 担当者の選定
- 研修対象階層の決定
- 研修の内容決定
- 研修の実施方法の決定
- 実施時期の決定
- 会場の選定と予約
- 受講者選定
- 受講者への通知
- 講師派遣型か社内講師か決定
- 講師派遣元業者を選定(社内講師の場合は講師を選定)
- 外部委託先と契約
- 外部委託先と研修内容の打ち合わせ
- 研修資料の受け渡し
- 受講者へのリマインド
- 当日の準備
2. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「受講者の選定」とは
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「受講者の選定」とは
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「受講者の選定」とは、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を誰が受けるか、について決めることです。
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「受講者の選定」にあたっては、大きく分けて次のようなグループの中で選定することができます。
- 労働者全員(全ての雇用関係含)
- 新入社員
- 一般職
- 管理職
- 役員
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「受講者の選定」にあたっては、これらのグループに分けることができますが、労働者全員と各階層に分かれて実施するのはどちらがよいのでしょうか。
まず、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を組織で働く人全員が一堂に会して実施することのメリットとデメリットをみてみましょう。
3. パワハラ防止研修を「労働者全員で受講するメリット・デメリット」
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「労働者全員で受講するメリット・デメリット」
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を組織で働く人全員が一堂に会して受講するメリットは以下の通りです。
- 全ての労働者に同じ情報を伝えることができる。
- 選定する必要がないので楽である。
- 準備する資料が1種類なので手間が省ける。
- 労働者間での意識が統一される。
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を組織で働く人全員が一堂に会して受講するデメリットは以下の通りです。
- 自分事として受け止めることが難しい場合がある。
- 階層ごとに異なる課題への解決が難しい。
- 立場の弱い人たちが委縮してしまう。
- 話し合いがしずらい。
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を組織で働く人全員が一堂に会して受講するメリットとデメリットについてみてきましたが、全員で受講することを選択した場合は、受講者にとってのデメリットの方が多くなります。
一方、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を組織で働く人全員で受講する選択をした場合は、主催者側にとってのメリットが多くなることから、受講者にとっての学びを深めるためにはあまり望ましい選択ではありません。
では次に、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を各階層に分けて実施する場合のメリット・デメリットについてみていきましょう。
4. パワハラ防止研修を「各階層で受講するメリット・デメリット」
■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「各階層で受講するメリット・デメリット」
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を各階層で受講するメリットは以下の通りです。
- 自分事として受け止めることができる。
- 階層ごとの課題を解決することができる。
- 階層に適した内容を構築することができる。
- 話し合いがしやすい。
- 同じ立場の人の意見を聴くことができる。
- チームワーク力が強まる。
パワハラ防止研修を階層ごとに実施することは、受講する人の学びを深めるメリットが多いことが分かります。
では、パワハラ防止研修を各階層で受講するデメリットについても見てみましょう。デメリットは以下の通りです。
- 各階層ごとに研修資料を準備する必要がある。
- 階層ごとの日程や会場の設定をする必要がある。
- 他の立場の人の意見を聴くことができない。
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を階層ごとに実施することは、主催者側へのデメリットはあるものの、受講者側がパワーハラスメント(パワハラ)について学ぶ上でのデメリットは多くはありません。
5. まとめ
パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「受講者の選定」は、各法人様の状況により選定方法が異なることから、何が良い何が悪いという単純な比較にはなりません。
ただし、受講者側の学びを深めることを目的にするならば、「階層ごとに受講者の選定」を行い、階層ごとにパワーハラスメント(パワハラ)防止研修を実施されることをお勧めします。
最後に
パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワーハラスメント(パワハラ)加害者(行為者)更生支援研修、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をはじめ、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。
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