パワハラ防止研修「社外講師か社内講師か決定」

Column – 17
パワハラ防止研修お役立ちマニュアル
~パワハラ防止研修「社外講師か社内講師か決定」~

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パワーハラスメント(パワハラ)、パワハラ加害者(行為者)という言葉を聞かない日はありません。パワーハラスメント(パワハラ)という言葉は2001年に日本で作られた造語ですが、「パワーハラスメント(パワハラ)とは何か」正しい理解をしている人は世の中にどれくらいいるのでしょうか。さて、前回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」-「受講者への通知」について一緒に学びました。今回は、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施 「やることリスト」-「社外講師か社内講師か決定」について見ていきましょう。

【目次】

  1. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい
  2. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「社外講師か社内講師か決定」とは
  3. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」のメリット・デメリット
  4. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」のメリット・デメリット
  5. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」へ委託する留意点 
  6. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」適任者 
  7. まとめ

 1. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」のおさらい


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」

以前のコラムでもお伝えしましたが、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の実施「やることリスト」をおさらいしてみましょう。


◆パワーハラスメント(パワハラ)防止研修実施「やることリスト」


  1. 担当者の選定
  2. 研修対象階層の決定
  3. 研修の内容決定
  4. 研修の実施方法の決定
  5. 実施時期の決定
  6. 会場の選定と予約
  7. 受講者選定
  8. 受講者への通知
  9. 社外講師か社内講師か決定
  10. 講師派遣元業者を選定(社内講師の場合は講師を選定)
  11. 外部委託先と契約
  12. 外部委託先と研修内容の打ち合わせ
  13. 研修資料の受け渡し
  14. 受講者へのリマインド
  15. 当日の準備

 2. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「社外講師か社内講師か決定」とは


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「社外講師か社内講師か決定」とは

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「社外講師か社内講師か決定」とは、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修に登壇する講師を社外から派遣してもらうか、または社内から講師となる人を選定するか、いずれかを決めることです。


パワーハラスメント(パワハラ)防止研修に登壇する講師の「社外講師」、「社内講師」とは以下の通りです。


  • 「社外講師」
    外部の研修会社等に委託して登壇する講師を派遣してもらうことです。研修会社の他に、パワハラ専門組織、弁護士事務所、社会労務士事務所等がパワハラ防止研修を実施しています。


  • 「社内講師」
    社内でパワハラを担当している部署、または研修を担当している部署からパワハラについて詳しい人を講師として選定しパワハラ防止研修に登壇してもらいます。



では、次に、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を外部に委託して講師を派遣してもらう方法のメリット・デメリットについてみてみましょう。


   

 3. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」のメリット・デメリット


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」のメリット・デメリット

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」のメリットは以下の通りです。


  • 研修に慣れている


  • コンテンツ作成まで依頼ができる


  • 研修以外のサービスも受けることができる(オプション含)


  • 外部講師から言われたほうが受講者も受け入れやすい


  • 受講者を客観的な立場から見ることができる


  • 質疑応答に臨機応変に対応できる



パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」のデメリットは以下の通りです。


  • 費用がかかる


  • 一般的なコンテンツになる可能性がある


  • どこに依頼するか選定に時間がかかる


  • 講師の質によって効果が変わる


  • 社内の事情を共有することが難しい



パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」のメリット・デメリットについてみてきました。


外部講師に依頼をすると、費用がかかったり、どこに依頼をすれば良いか等、管理的なデメリットはあるものの、受講者にとり効果的なパワーハラスメント(パワハラ)防止研修を期待する場合は、外部講師に委託することのメリットの方が大きくなります。


では、次に、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」のメリット・デメリットをみていきましょう。



 4. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」のメリット・デメリット


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」のメリット・デメリット

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」のメリットは以下の通りです。


  • 費用が安い


  • 組織内の事情を把握している


  • 講師と受講者の距離が近い


  • 予定を調整しやすい


  • 受講者の立場で講義することが可能



パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」のデメリットは以下の通りです。


  • 研修に慣れていない


  • 講師と受講者の距離が近すぎる


  • 社内講師から言われても受講者の心に響きにくい


  • コンテンツが一般的な内容になる可能性がある


  • 質疑応答に対応できない可能性がある



パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」のメリット・デメリットについてみてきました。社内講師が登壇する場合は、費用や日程の調整等の管理面、組織の事情を把握している点等がメリットとして挙げられています。


一方、社内の人が講師として登壇する場合は、講師と受講者の距離が近すぎて受講者の心に響きにくい、また研修に慣れていなかったり、質疑応答に対応できない可能性があるというデメリットもあります。


では、次に、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修を「社外講師」に委託する場合の留意点についてみていきましょう。



 5. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」へ委託する留意点 


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」へ委託する留意点 

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社外講師」へ委託する留意点は以下の通りです。 


  • 受講者にパワーハラスメント(パワハラ)の「何を学んでほしいか」について明確にする。その上で、外部組織の選定をすること。


  • 一般的な研修会社へ依頼する場合は、一般的なコンテンツになる可能性があることを理解すること。


  • パワーハラスメント(パワハラ)専門組織に依頼する場合は、組織内の事情に適した内容のコンテンツにすることができるか確認すること。


  • 弁護士や社会保険労務士へ依頼する場合は、内容が専門的になりすぎないように気を付けること。


  • 講師により効果が変わることを理解し、パワーハラスメント(パワハラ)について熟知している講師を選定する。また、一般的な会社で勤務経験があり、尚且つ管理職の経験がある講師を選定すること。



外部の組織から講師の派遣を依頼する場合は、このような点に留意して委託する組織や講師を選定する必要があります。講師によって効果も全く異なりますので、委託先や講師の選定は慎重に行ってください。


また、最近は、外部組織に研修を委託するとアンケートを無料で提供するサービス等がありますが、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をする「目的は何か」をしっかりと見極め、「アンケートは何のために必要なのか。そしてアンケートをとった後に起こることに組織として責任をとることができるか。さらにアンケートの集計結果を反映したパワハラ防止研修の実施が可能なのか。」という点についても議論する必要があります。


サービスという言葉に私たちは弱くため、本来必要のないことまで「なんとなく」という理由で取り入れることが多々あります。アンケートは、パワーハラスメント(パワハラ)を面白おかしく無責任に書く場所になる可能性があることも留意してください。


では、次に、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修に登壇する「社内講師」に向いている人、向いていない人についてもみていきましょう。



 6. パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」適任者 


■ パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」適任者 

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修に登壇する「社内講師」に向いている人は以下の通りです。 


  • 完璧を求めない人


  • 臨機応変に対応できる人


  • パワーハラスメント(パワハラ)について熟知している人


  • 複数のことを同時進行できる人


  • 自分のことを客観的に見られる人



パワーハラスメント(パワハラ)防止研修だけではなく、他の研修も含めて、研修は何が起こるか分かりません。講師が完璧に事前準備をしたと“思って”いても、現場では想定しなことが多々起こります。


特に、途中で受講者から突然の質問等があった場合は、講師本人が予定していたタイムスケジュールから変更を余儀なくされることもあります。このような状況下でも落ち着いて「今できること」に集中し、「できる限りのことをやる」という精神で対応できる人が研修講師には向いています。


また、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修は、自分が話すだけではなく、受講者の様子や反応、そして環境等、色々と確認しながら進行することが求められてきます。このような状況にいる自分を俯瞰しながら、独りよがりにならないような研修をすることができれば、受講者も安心して研修を受けることができます。


では、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修「社内講師」に向いていない人はどのような人でしょうか。それは、上で述べた「社内講師に向いている人」と逆の人をイメージしてください。


つまり、「完璧を求める人」、「臨機応変に対応できない人」、「パワーハラスメント(パワハラ)について熟知していない人」、「複数のことを同時進行できない人」、「自分のことを客観的に見られない人」です。


パワーハラスメント(パワハラ)防止研修だけではなく、他の研修も含め、実際に研修の講師をすると理解できますが、想像している以上に難しい役回りとなりますので、社内講師を選定する時は慎重に行ってください。



 7. まとめ

パワーハラスメント(パワハラ)防止研修の「社外講師か社内講師か決定」は、研修結果を左右する重要な作業になります。それぞれのメリットとデメリット、また「何を目的に研修を実施するか」を明確にした上で、対応することが必要となります。


研修講師は想像している以上に色々なことに配慮しながら臨機応変に対応することが求められてきます。このコラムで学んだことを参考にパワーハラスメント(パワハラ)防止研修の講師を社外に委託するか社内講師にするか決定してください。



 最後に

パワーハラスメント(パワハラ)対策でお困りの企業様は、一般社団法人パワーハラスメント防止協会までご連絡ください。パワーハラスメント(パワハラ)加害者(行為者)更生支援研修、パワーハラスメント(パワハラ)防止研修をはじめ、パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための各種サービスをご提供しております。日本全国の皆さまからのご連絡をお待ちしております。


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